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2024/11/20

使いやすいキッチンレイアウトを考える【基本編】

LIXIL株式会社

住まいには、たくさんの住宅設備が使われています。

その中でも、キッチンはこだわりたいポイントがたくさんある設備のうちの一つではないでしょうか。

忙しい毎日で、健康やおいしさに気を配った食事を、使い勝手の良いキッチンでぱぱっと作りたい。

週末には趣味のお菓子作りを楽しみたい。

毎日の生活に欠かせないキッチンだからこそ、使いやすさが大切ですよね。

「使いやすいキッチンってどうやってレイアウトしたらいい?」

「冷蔵庫はどう置くのが正解?」

とお悩みの方は必見です!

使いやすいキッチンレイアウトにするための基本

使いやすいキッチンは人によって違います。

身体的特徴や好み、家族の暮らし方、優先したいことが人それぞれ

違うからです。

ですが、やはり最初は「使いやすいキッチンレイアウトの基本」を

知りましょう。その上で、例えば

「もう少しキッチンの高さはあった方がいい」

といったようにご自分やご家族の好みや使い勝手に合わせて変えていきましょう。

1.調理の流れを考える

キッチンでの調理の流れを考えると、使いやすいレイアウトになります。

冷蔵庫から食材を取り出す、洗う、刻む、加熱調理、配膳する

という一連の流れがスムーズにいくことが大切です。

また食事後は

食器を下げて、食器を洗い、食器棚に戻すという流れです。

右利きの人の場合は、

冷蔵庫、シンク、調理台、コンロを右回りに配置するのが基本となります。

左利きの人は左回りに配置するとよいでしょう。

2.ワークトライアングルを考える

ワークトライアングルとは、使いやすいキッチンの作業動線を作るために

アメリカで考えられた考え方です。

シンク、冷蔵庫、コンロがバランスの取れた距離で配置されていると

効率的に作業を進めることができるとされています。

この三つの機器を頂点とした三角形が正三角形に近いほど

理想的なレイアウトになるといわれています。

また、三角形に配置することで移動距離が短くなり、作業効率をアップできると

いうわけです。

それぞれの機器の間が長すぎると作業効率が落ちますが、逆に短すぎると

作業スペースが狭くなり、使いづらさの原因になる可能性も。

ただし、I型やL型、アイランド型などキッチンのタイプによって

適切な距離は変わってくるので注意しましょう。

3.通路の幅を考える

キッチン横やキッチンと収納などの間の通路幅は作業のしやすさに直結します。

一般的に人が通るのに必要な広さは60cm前後とされています。

しかし、キッチンの場合はお盆を持った状態でも余裕のある80cm前後を目安にしましょう。

そして、シンクの後ろの通路ではキッチンを1人で利用するならば90cm程度が目安です。

これは、引出しを開けて物が取り出せる広さです。

そして、2人で利用することを考えている場合は120cm程度を目安としましょう。

キッチン内では動きが出るので、使いやすいレイアウトのためにはこれくらいの通路幅が必要になります。

4.キッチン(ワークトップ)の高さを考える

キッチンのワークトップの高さはとても重要です。

ワークトップとは、シンクとコンロの間にある調理スペースの部分です。

この高さが、低すぎると姿勢が前かがみになった状態で作業することになるので

腰に負担がかかってしんどいです。

逆に、高すぎると作業するときに肩や肘が上がってしまうので、

肩や腕に負担がかかります。

私自身の体験談ですが、低すぎるキッチンを長年使っていたので

腰痛はもちろんですが、背中を丸めて調理する癖がついてしまいました。

でも、不思議なもので人って慣れるんですよ。最初はしんどいなって感じていたのに

長年その格好で調理をしていると、どれだけ前屈みの姿勢で調理しているのか

自分でも気にならなくなります。

そして、キッチンをリフォームして自分に合った高さになってから

「あ、今までこんなに背中を丸めて調理していたんだ!」

「そういえば、最近、腰が楽になった!!」

「調理するのが楽になって、お料理がしやすいから時短になってる!」

と、色々と気がついたり、嬉しい変化を感じたりしました。

慣れていても、体に負担がかかっていることには変わりないんですね。

さて、話を戻しますが

作業しやすいワークトップの高さは、使用される方の「身長÷2+5cm」が目安です。

例えば、身長160cmの方だと「85cm」が作業しやすい高さの「目安」となります。

ただし、あくまでも目安です。

身長から高さを決めるこの公式は、キッチンの高さ選びの基準として大変分かりやすいです。

ただ、これだけで決めてしまうのは後悔の元になるかもしれません。

なぜなら、人の身体的特徴や使い方、そして感じ方は一様ではないからです。

ショールームに行ってお試ししてみるのがおすすめです。

ただ、近くにショールームがあるとは限りません。

今使っておられるキッチンの高さをどう感じていて

それよりもどれぐらい高い方がいいのか、低い方がいいのかを「踏み台」などを実際に

利用して疑似体験してみるのいいですね。

また、キッチンの高さは、キッチンを最もよく利用する方の身長で計算するとよいでしょう。

キッチンの高さは、他にも考えた方がいいことが多くあります。

改めて違う記事でご紹介したいと思います。

5.冷蔵庫の位置を考える

クリナップ株式会社

冷蔵庫をキッチンのどこに置くか、ということも思った以上に

キッチンの使い勝手に影響します。

調理中は何回も食材を取り出したり、元に戻したりしますよね。

調理場所から冷蔵庫が遠いと、地味にストレスです(経験談)。

キッチンカウンターのシンクから冷蔵庫まで、2~3歩で移動できると

楽に感じる方が多いようです。

キッチンカウンターのシンクから冷蔵庫までの距離が120㎝~150㎝ぐらいだと、

2~3歩で移動できます。

そして、忘れてはならないことがあります。

それは、冷蔵庫は調理中だけでなく、家族も日常的に利用するということ。

調理時のみのイメージで冷蔵庫の位置を考えてしまうと、調理している後ろを家族が頻繁に

通って危ないし邪魔、、、。なんてことになる場合も。

またキッチンはリビングと繋ぎになっているので、リビングからの見た目も気になります。

冷蔵庫を置く位置は、作業のしやすさや家族の使いやすさ、そして、

リビングから見えてもいいかどうかなど、ポイントがあります。

キッチンのレイアウトを慎重に考えて、冷蔵庫の位置を決めていきましょう。

5-1.冷蔵庫の位置の基本

まずは、さきほどご紹介した「ワークトライアングル」をもとにして

作業効率で配置を考えてみましょう。

そして、冷蔵庫はキッチンの入り口に設置するのが基本となります。

冷蔵庫をキッチンの奥に設置すると、料理中の人と冷蔵庫にものを取りに来た人が

すれ違うことになり、作業がしづらくなったりします。

そのため、冷蔵庫は入口に配置するのが基本になります。

ただし、何事も、好みや優先順位は違います。

キッチンの入り口に置く配置は、リビングなどから家族が物を取りに行きやすい、

冷蔵庫に取りに来る人が調理の邪魔にならないなどを優先にして決めています。

例えばですが、冷蔵庫は食器棚やカウンターなどよりも奥行きが大きいので

それらと並べたときに、出っ張りますよね?

それが邪魔なので、キッチンの奥には位置してスッキリさせたい。

という場合もありますよね。

ですから、「ワークトライアングル」と「配置はキッチンの入り口」という

この2つの「基本」でまずはレイアウトを考えた後に、

家族の好みや考え方、暮らし方などを反映させていくと良いでしょう。

5-2.冷蔵庫のドアの向きを注意する

冷蔵庫はドアの向きに注意しましょう。

ドアが開く方向に壁や棚がある場合、そこに近づけすぎて冷蔵庫を配置してしまうと

へたをすると、冷蔵庫のドアが全開しない!なんてことにも。

そうなってしまうと、中のものが取り出しにくくなります。

もし、お手持ちの冷蔵庫を、新築の家でも使うのであれば

扉の向きも考慮してレイアウトを決めていきましょう。

新しく購入するのであれば、冷蔵庫の左に壁があるのなら右開き、

右に壁があるなら左開きの冷蔵庫が便利です。

ただし、冷蔵庫は右開きの商品が多いことも頭に入れておきましょう。

また、両開きの冷蔵庫を配置する場合は、両サイドにスペースが必要です。

冷蔵庫の正面に立って、どちらか片方を開くこともできるので

例えば、小さい方の左扉は壁にぶつかって全開しなくても多少は我慢できる、

という風に考えてもいいかもしれません。

大半の両開きの冷蔵庫は、右扉が大きいということにも注意しましょう。

冷蔵庫の配置に関しては他にも考えた方が良いポイントがいくつかありますので、

改めて別の記事でご紹介しますね。

まとめ

使いやすいキッチンレイアウトにするためには、まずはワークトライアングルを

意識しましょう。作業効率が良いキッチンが使いやすさのポイントです。

また、シンク・コンロ・冷蔵庫の距離だけでなく

その設置位置や冷蔵庫などの家電の配置もよく考えることが大切です。

考え方の順番は、まずは「基本」でレイアウトを配置してみて、

ベーシックプランを作りましょう。

次に、ご家族みんなの暮らし方や好み、優先順位を取り入れて、

配置をかえてみましょう。

ご家族のみんなが快適に使えるキッチンを目指して、

コミュニケーションを楽しみながら、ご家族みんなで話し合ってみてくださいね。



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